ワクチンデビューは、生後2か月の誕生日

・図書館

H.P.内に柏KIDS図書館を造設しました。

(コロナ禍でクリニックの書架に絵本を置くのが難しく、悩んだ末に作りました)

絵本の紹介コーナーです。毎月1冊ずつ、ご紹介していけたらと思います。

ママはかいぞく

2023年9月は 『ママはかいぞく』 作:カリーヌ・シュリュグ 訳:やまもと ともこ 出版社:光文社(2020)

フランスらしいお洒落な絵本、大好きなママが海賊だなんて、素敵すぎて男の子は好きそうだな…と何となく手に取って開いた先には大きすぎる衝撃が待ち受けていました。


病気について理解できない子どもにどのように説明するか、作者の実体験の下、苦しい状況も鮮やかにユーモラスに希望をもって描かれています。絵や文章にはヒントがたくさん隠れていますが、がんという病名に関しては一度も触れられていません。

絵本を介して届けられたメッセージ、お子さんも幼いなりにママの不在や困難を感じ取り受け入れたのではないでしょうか。

また作者にとってはつらく、先の見えない不安な航海も最大の理解者で協力者でもあるお子さんとご家族が待つ家庭というあたたかな港があったから乗り越えられたのでは…と余白にも涙が止まらなくなります。 お子さんはもちろん、大人も読みごたえのある一冊です。秋の夜にいかがですか。

かなしみがやってきたらきみは

2023年8月は 『かなしみがやってきたらきみは』 作:エヴァ・イーランド 訳:いとう ひろみ 出版社:ほるぷ社(2019)

ご近所の本屋さんで出会い連れて帰った一冊です。 何となく目が離せないタイトル、ゆるやかな線のやさしい絵、穏やかな色でストーリーが紡がれます。主人公の下に何の前触れもなく訪れた、かなしみを擬人化した絵本です。 この感情をどのように捉え、向き合い、対応していくか…本当にごく自然に描かれています。 私のお気に入りは主人公がかなしみと一緒にホットチョコレートを飲むシーンです。 同シリーズの「しあわせをさがしているきみに」、これも本当にかわいらしくておススメです。

ぜひ手に取って貰えると嬉しいです。

はなび ドーン

20237月は

『はなび ドーン』 作:カズコ G・ストーン  出版社:童心社(2012

 

スタッフのお子さんが小さかった頃大好きで毎晩のリクエストに応えて繰り返し読んでいたと聞き、さっそく書架に設置した一冊です。


ページをめくるたびに、夏の夜空に浮かぶキレイな花火、色も形も様々で、楽しい音と共に、喜びがはじけます。家族ですてきな時間を共有できそうです。


数年ぶりに各地で開催されて盛り上がっている花火大会に思いを寄せつつ、この本をお届けします。


だれでもおんど

2023年6月は


『だれでもおんど』文:サトウマサノリ
出版社:パイインターナショナル(2019)
今はもう1年生になる甥っ子が2歳の頃、良書を求め絵本ハンターをしていました。そのときに見つけた一冊です。 いきものたちがみんなそれぞれ語り、踊って、唄います。 セミの鳴き声、盆踊り、日本の夏はときに何処かもの悲しさを感じることもありますが、これは全く違います。 初めてこれを読んだとき個性豊かすぎる登場人物たちとその展開が面白すぎて涙と笑いが止まりませんでした。  

一番最後に歌までついてくる、元気になる絵本、いかがでしょうか。


おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典

2023年5今月は小学生のお兄さん、お姉さんに大人気な1冊をご紹介します。

 

「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典」(高橋書店2016年)(監修)今泉 忠明(文)丸山 貴史 (現在シリーズは8巻まで刊行)

 

様々な環境の変化に適応し生き残りをかけて進化したところ、なぜかちょっと残念な結果になったいきものたちが紹介されています。
アニメ、映画にもなっている大ベストセラーです。かわいいイラスト、わかりやすく面白い解説、ユニークすぎる世界観にぐいぐい引き込まれます。


この本を通して、既知・未知のいきものたちと出会えます。

いきものにまつわるまだ人間が解明できていない謎についても触れられているのは魅力のひとつでもあります。
 
動物学者と図鑑製作者が仕掛け人のこのシリーズ、存在は知っていましたが読んだのはつい最近、今まで読まなかったことを少し本気で後悔するほどです。
大人も十分楽しめると思います。(スタッフもはまってこっそり読んでます)。


本当に個性豊かないきものがたくさん紹介されているので、その中できっと自分だけの推しも見つかると思います。(ちなみに私のお気に入りは「アライグマは食べ物を洗わない」です。)

 

気になったら是非ご家族で実際手にとってみてくださいね。

どきどき よぼうちゅうしゃ(からだのえほん)

20234新学期がスタートしますが、何が良いか少し悩みこれを選びました。

 

「どきどき よぼうちゅうしゃ(からだのえほん)」小林まさこ(あかね書房1986年)  

 
クリニック開業当初、予防接種をはじめ子どもに負荷がかかることに対し、
プレパレーション(子どもが治療や検査などを受ける際に行う、子どもの発達に合わせた説明や配慮)は大切だなと改めて感じていました。


既に怖がり嫌がり逃げたがっている子どもに処置の必要性・重要性をどうやってわかりやすく伝えるか悩んでいたところ、スタッフが素晴らしい絵本を見つけてきてくれました。

 

病院での体験が「ただ痛くて、苦しくて、いやなこと」で終わらず、「ちょっとつらいけれど動かず我慢できた、泣かずに頑張れた、みんなに褒められた」といった子どもの成長や自信、喜びなど少しでもポジティブに繋がる時間になれば良いなと思っています。

ゆびたこ

20233月はクリニックのスタッフもイチオシのこの本。


『ゆびたこ』 
くせさなえ (ポプラ社 2013


ゆびたこに関する相談が多い1日があり、みんながちょっとだけ見方を変えられる何か良いアイテムがないかなと思う中で見つけた一冊です。

もうすぐ小学生になるのにゆびしゃぶりがどうしてもやめられないわたしの前で、ある日おやゆびにあるゆびたこが勝手におしゃべりを始めます。

わたしの平和な日常を脅かすゆびたこ”(…あれ、ゆびたこってこんなホラーな生き物だったっけ)サイズも態度もスケールもどんどん大きくなります。

わたしはこの宇宙人?侵略者?とどう闘うかこどもの現実的な問題に対処する姿勢と成長を微笑ましくまた頼もしく感じました。

いつかはやめられる日が来るよとの作者のやさしいメッセージのこもったクセになる一冊、手に取って貰えたら嬉しいです。

しろくまのパンツ

2023年2月は是非この本をご紹介させてください。

クリニックで一番人気と言っても過言ではない、一冊です。

(日頃大変お世話になっているクリニックの先生から開業のお祝いに頂きました)

『しろくまのパンツ』tupera tupera (ブロンズ新社 2012)


まず本を読むためにはパンツ(紙製カバー)を脱がさないと始まらない、最初から最後まで徹底してパンツといったこだわりぶりです。


パンツをなくしたしろくまさんとそのお友達のねずみさんによる、パンツをめぐる冒険譚です。


シマシマ、花柄、水玉模様などカラフルで個性的、サイズも大小様々、素敵なパンツが次々見つかります。しかしどれも違うひとのもの…しろくまさんのパンツは、はたして、見つかるのでしょうか⁉


ドキドキワクワクにクスっとする瞬間もある可愛らしいお話です。

子どもたちが大~好きなパンツの絵本をどうぞ。


追記:続編もあります。タイトルは「ねずみさんのパンツ」

今度はねずみさんのパンツがなくなってしまったらしいです。

本とパンツのサイズ感にも注目です。

しろいうさぎとくろいうさぎ

2023年1月は、干支にちなみ

『しろいうさぎとくろいうさぎ』

ガース・ウィリアムズ(著/イラスト)松岡享子(訳)

原題は「The Rabbits’ wedding」(福音館書店 1965年) です。


何処かで誰しも一度は手に取ったことがあるロングベストセラー。

ちいさくてふわふわ、よく食べよく遊ぶ、表情も豊かなうさぎの魅力に満ちあふれた絵が本当に可愛いらしいです。

登場する二匹の仲良しのうさぎたちの性格も、対照的で面白いです。


くろいうさぎは繊細、慎重に言葉を選びます。

お互いの関係性が変わることへの恐れや憂いと期待などが凝縮される間…固唾を飲んで見守ってしまいます。


しろいうさぎは大胆、瞬時に感情を放ちます。

あっけらかんとしたセリフ、相手の不安すら拭き飛ばすその力強さ、潔さ、華やかさ…思わず心を奪われてしまいます。


この絵本を読むたびに、うさぎたちがお互いの違いを大切に補い支え合いずっと一緒に幸せに暮らせたらいいな…と思います。


素敵なうさぎたちのお話と共に、皆で新しい年をスタートしませんか。