小児科

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ワクチンデビューは、生後2か月の誕生日

流行している疾患について

流行している疾患について(1月)

感染性胃腸炎


感染性胃腸炎は主にウイルスなどの病原体を原因とする胃腸炎の総称です。
原因となるウイルスには「ノロウイルス」「サポウイルス」「アデノウイルス」「ロタウイルス」などがあります。
手指や食品などを介して(接触感染・経口感染)口に入り、ヒトの腸管で増殖し、嘔吐・下痢・腹痛などを
引き起こします。


潜伏期間は1-3日程度。嘔吐、下痢、腹痛、発熱などを認めることがあります。
(中には症状が軽いかぜでおさまる人もいます。)


数日から1週間程度、症状が持続し回復に時間がかかることがあります。
ウィルス性胃腸炎の場合、特別な治療法はなく、つらさを軽減する対症療法になります。
乳幼児や高齢者では下痢によって脱水症状を認めることがあり、注意が必要です。


嘔吐がおさまったら、少量ずつ水分(水、お茶、経口補水液など)を摂ります。
嘔吐がなく水分も取れたら、慎重に食事を再開しましょう。
消化のよいもの(おかゆ・うどん・ゼリーなど)を少量から、徐々に量を増やしていきましょう。(乳製品や牛乳、かんきつ類系は消化に悪いこともあり、控えるのがよさそうです。)

流行している疾患について(9)

インフルエンザ インフルエンザウィルスに感染することによっておこる病気です。 38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が比較的急速に現れるのが特徴的です。
普通のかぜと同様にのどの痛み、鼻、咳などの症状も認められます。子どもではまれに急性脳症を、高齢者や免疫の低下しているひとは二次性肺炎等を伴うなど重症化することがあります。 季節性インフルエンザには流行があり、いったん流行が始まると、短期間で多くのひとに感染が拡がります。
日本では例年12月~3月が流行シーズンです。
(しかしながら2020年以降、新型コロナウィルス感染症の世界的流行を受けて、感染症自体・感染症への対策・個人行動の変化などもあり、インフルエンザの発生動向には変化が見られます) (参考:厚生労働省 令和4年度インフルエンザ Q&A)

2023年9月現在も全国各地で季節外れのインフルエンザの発症・流行があり、今も続いています。 ここであらためて、インフルエンザワクチン接種による疾病予防および重症化回避はとても重要と思われます。 中にはいろいろご不安を抱えている方もおられるかもしれません。 例えば
・接種のシーズンに6か月に満たないお子さんがいる ・基礎疾患のある方がいる ・ご高齢の方がいる
・アレルギー等の理由で接種できないひとがいる この場合は、その方に接するご家族が接種することにより、ご家庭にインフルエンザをなるべく持ち込まない、予防に努める工夫につながると思われます。 日々の手洗いを徹底し、ハイシーズンには不必要な外出を控え、適度な保湿やこまめな換を行い、栄養のある食事と十分な休養をとることも勿論とても大切です。 冬のインフルエンザ流行に備えましょう。 ※当院では今年度は令和5年10月2日より接種開始予定です。

ヒトメタニューモウィルス感染症 ヒトメタニューモウイルスは、RSウイルスやインフルエンザと同様に、気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症を引き起こすウイルスです。 感染後、数日の潜伏期間を経て、咳・鼻・のどの痛みや熱などが出てきます。 熱は4~5日程度続くこともあります。症状は1週間程度で自然に軽快します。 ときに中耳炎を合併することもあります。喘鳴や呼吸苦などがある場合は、細気管支炎や肺炎を起こしている可能性があります。乳児、基礎疾患がある人、高齢者では、重症になりやすく注意が必要です。 RSウイルス感染症と比較すると、一般的にRSの流行は秋から冬にかけて多いのに対し、ヒトメタニューモウイルスは春から初夏にかけて流行する傾向があります。(※昨今の状況として、夏季にRSが流行したりややあてはまらないこともあります)

流行している疾患について(78)

RSウィルス感染症

RSウイルス感染症は、呼吸器の感染症です。 飛沫・接触などの経路で感染し、症状は軽い風邪様のものから重症肺炎まで様々です。特に生後数週間~数カ月の
お子さんがRSウイルスに初めてかかる場合は、重症化することがあります。生涯に何回もかかることがあります。 通常RSウイルスに感染してから2~8日、典型的には4~6日間の潜伏期間を経て発熱、鼻汁などの症状が数日続きます。多くは軽症ですが、重くなる場合には、咳がひどくなる、喘鳴が出る、呼吸困難となるなどの症状が出現し、場合によっては、細気管支炎、肺炎へと進展していきます。 呼吸が悪い、哺乳ができない、眠れない、ぐったりしているなどの症状がある場合、注意が必要です。 症状が重篤な場合は入院になることもあります。 元々は冬の時期に多い疾患ですが、最近は夏にも流行することがあります。

手足口病

手足口病とは、手のひら、足のうらやこう、口の中などに水疱性の発疹が出る、ウイルス感染症です。感染者は5歳以下が90%を占めますが、小学生に流行することも大人がかかることもあります。主に夏季に流行します。

病気の原因として、コクサッキーウイルスやエンテロウィルスがあります。飛沫、接触、糞便などから感染します。保育園や幼稚園などでは集団感染が起こりやすく注意が必要です。 治療は特効薬がないため対症療法となります。 軽症のことが多く、たいてい数日から1週間程度でなおります。 ときどき下肢やおしり、お腹や背中などに発疹が広がることもあります。まれに髄膜炎や脊髄炎を合併し重症化することもあります。高熱が持続する、頭をいたがる、目線が合わない、呼びかけに応えない、息苦しい、水分がとれずおしっこが出ない、ぐったりする場合にはすぐに医療機関に相談・受診しましょう。 一般的な感染対策は手荒いと便の適切な処理です。流水と石鹸で十分手を洗い、子どもの排せつ物はきちんと処理をしましょう。